先日、楽器屋さんに行く機会があり「MTR」のコーナーをのぞいてみましたが、なんと「カセットのMTR」はほとんど置いてなくて「ハードディスクのMTR」ばかりなので驚いてしまいました。
(ムム・・・時代は進んでいる・・・。)みなさんの中にもすでに「ハードディスクMTR」を持っている人も多いでしょう。でも、ちょっと待って下さい!やっぱり基本は「カセットMTR」!
「カセットMTR」のノウハウは「ハードディスクMTR」を使う時にも生きてくるはずです。というわけで、今回も前回に引き続き「カセットMTR」を中心に話を進めていこうと思います。
『録音レベル』と『EQ』について

実際に「MTR」に録音してみたけれど“音がコモッてしまっている”とか、“聞かせたいフレーズが他の音に埋まってしまう”とか、イマイチうまく録音できないという人も多いのではないでしょうか?
 そんな時、高価な「マイク・プリアンプ」や「コンプレッサー」、「アンプ・シュミレーター」などを購入する手も考えられますが、まずは「MTR」でなんとかしてみましょう!
録音レベルを設定しよう!
録音レベルの設定は意外とテキトー≠ノ済ませてしまいがちですが、この時の設定しだいで最後に「ミックス・ダウン」をした時の“良し悪し”に影響してくるのです。
 ●MTR

 ●大きなディスプレイに表示してくれるものもあります。
レベルが小さすぎると、「ミックス・ダウン」の時に、そのトラックの音をもう少し大きくしたくなっても思うように大きく聞こえなかったり、大きくなっても“サー”、“シャー”という「ヒスノイズ」の原因になってしまうことがあります。
また、音そのものも、なんとなく元気のない音に聞こえてしまうことが多いようです。
レベルが大きすぎると、音が歪んで濁ったりしてしまいます。(時には歪んだ音がカッコよかったりもするんですが・・・)
 
やはり、適正なレベルで録音することが後の「ミックス・ダウン」の事などを考えても、MTR録音においては“よい音”の基本になります。

2 EQを活用してみよう!
 『EQ』は、ピンポン録音をくり返しているうちに音がコモッたりする「ハイ落ち」を抑えるために使ったり、音色を太くしたりする時に使います。 だいたいMTRの『EQ』には次の3種類が挙げられます。


基本的な使い方
●コモッて聞こえる時は「High」を上げる。
●音をズッシリと太くしたい時は「Low」を上げる。
●音ヌケを良くしたい時は「Mid」を上げる。
というのが基本的な使い方なのですが、ただ“上げる”よりも、“下げる”テクニックを使えるようになると、よりよい「ミックス」が作れるようになります。
例えば、「Low」を下げて音ヌケをよくしたり、「Mid」を下げて音にツヤを出したり、「High」を下げて音を太くしたり・・・。

なぜ「下げる」ことが必要なのか?
『EQ』を上げるということは、音量が上がることにもつながります。
EQをいじっているうちに、ただ単に“音量が上がっただけ・・・”ということはよくありますが、それはMTRに録音された他の音とのバランスを崩すことになってしまいますので気を付けて下さい。
良い使い方としては、“ギター・ソロをもっと芯のある音にしたい”時など、思いきって「Low」を下げてから音量を上げることによって、アンサンブルの中でのギター・ソロの音量はさほど変わらないまま、良い音に仕上げることができたりします。

大切なのは最終的にミックス・ダウンされた時の音ですから、ただ単に“ギターを良い音にする”というよりも、そのギターの音の“大事な部分”、あるいは“不必要な部分”はどこなのかを探すつもりで『EQ』を使うように工夫すると、より良い「ミックス」が作れるようになるでしょう。

『EQ』のツマミは2つか3つぐらいしかありませんが、その効果はとても大きなものです。
使いこなすのには時間がかかるかもしれませんが、いろいろ試して自分なりの『EQ』テクニックを
身に付けて下さい!

次回は『Pan』と『フェーダー』の上手な使い方をご紹介します。



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