ギターよもやま話 No.32

いまさら聞けないステージ・セッティング
  バンドを組んでいよいよライブ当日、ライブハウスから「曲順表(セットリスト)とセッティング表を書いて下さい」と言われて慌てた経験のある方も多いと思います。
「セッティング表」は複数のバンドが出演するライブで、ステージ入れ替え時の“マイク&アンプなどの置き場所”や”演奏者の立ち位置”、“使用する楽器の種類”などをライブハウス側に伝えるためのものです。基本的な書き方や記号を覚えると共に、ライブ時の色々なチェックポイントを合わせて紹介しておきたいと思います。
せっかくの練習の成果を『いい音』でお客さんに聞いてもらうためのコツを覚えましょう!!

◆セッティング表で使用される記号

  まずはステージ・セッティングを書くために必要な「記号」を覚えましょう。

マイク記号
マイクを表わす記号
PAスピーカー記号
PAスピーカー(会場のメインスピーカーを表わす記号)
モニター・スピーカー記号
モニター・スピーカーを表わす記号
ギアーアンプ記号
ギターアンプをを表わす記号
ベースアンプ記号
ベースアンプをを表わす記号
キーボード記号
キーボードをを表わす記号
ドラム・セット記号
ドラム・セットをを表わす記号
ヴォーカリスト記号
ヴォーカリストをを表わす記号
ギタリスト記号
ギタリストをを表わす記号
ベーシスト記号
ベーシストをを表わす記号
キーボーディスト記号
キーボーディストをを表わす記号
コーラス記号
コーラスをを表わす記号

※その他ホーンセクションなど
ピアノ記号
ピアノを表わす記号
トランペット記号
トランペットを表わす記号
ソプラノ・サックス記号
ソプラノ・サックスを表わす記号
アルトサックス記号
アルトサックスを表わす記号
テナー・サックス記号
テナー・サックスを表わす記号
トロンボーン記号
トロンボーンを表わす記号
パーカッション記号
パーカッションを表わす記号

※ドラムセットのマイキング用の記号
バスドラム記号
バスドラムを表わす記号
スネアドラム記号
スネアドラムを表わす記号
ハイハット記号
ハイハットを表わす記号
タム記号
タムをを表わす記号
フロアタム記号
フロアタムを表わす記号
上からのエアーマイク記号
エアーマイク(上から全体を拾うマイク)を表わす記号
横からのエアーマイク記号
エアーマイク(横から全体を拾うマイク)を表わす記号

※ドラムにマイクを立てた時の例

ドラムにマイクを立てたときの例ドラムキット

◆会場別ステージ・セッティング例

  ステージの大きさに合わせたセッティング例を、実際に「セッティング表」として書きながら解説してみたいと思います。

ライブハウスなどの小会場
 ヴォーカル1人、ギター1人(コーラス兼)、ベース1人(コーラス兼)、ドラム1人の4人編成のバンドの場合

ライブハウスなどの小会場の設置例

※ステージに向かって右を「上手」、向かって左を「下手」と言います。


ホールなどの大会場

 ヴォーカル1人、ギター2人、ベース1人、ドラム1人(コーラス兼)、キーボード1人(コーラス兼)の
 6人編成のバンドの場合
ホールなどの大会場の設置例


野外でのステージ

 ヴォーカル1人、ギター1人、ベース1人、ドラム1人、キーボード1人、コーラス2人の7人編成のバンドの場合

野外ステージ会場の設置例


◆リハーサル時のサウンド・チェック術

  リハーサル時は演奏しながら、必ず客席で音を聞いてみること
ライブはあくまでお客さんに聞いてもらう事が第一ですので、客席に降りて自分の出している“音”をチェックすることは基本的なポイントです。リハーサル用に長めのシールドを用意してもいいでしょう。


アンプを台の上に置いてみる

ステージ上で自分のギターの音が聞こえにくい時は、むやみにアンプのボリュームを上げたりせずに、アンプを台の上に置いたり、角度を付けて置いたりしてスピーカーが耳の高さに向かうようにすると意外によく聞こえるようになります。


アンプの音量が大きすぎると・・・
ギターアンプの音が大きすぎると、PAでバランスを取れなくなるので、一部のお客さんにはギターの音しか聞こえなかったなどという事態になりかねません。ヴォーカルが聞こえないという失態を招いてしまうのは、ほとんどがギタリストの責任です。ギターアンプの音はマイクで拾うのでライブハウスなどでは、かえって大音量は必要無いので大型アンプよりも、中型アンプが有利でしょう。自分がモニターできる音量があれば十分なのです。
また、音量を上げたい場合などはアンプをステージ横から中に向くように置いてみたり、アンプの「向き」を工夫してメンバー全員のお互いの生音 が聞こえるように注意しつつ、「大音量」を客席に向けないようにすることがコツです。


リハーサルのセッティングは必ずメモる
リハーサルで決めたアンプやエフェクターのセッティングは必ず自分でメモするようにしましょう。
そして、本番中にむやみにセッティングを変えないようにすることも大切です。
お客さんの入っていないリハーサル時と、お客さんの入った本番時はリヴァーブの感じや全体のバランスが変わって聞こえるものなので、演奏中にセッティングし直したくなるものですが、ヴォリュームなどはあまりイジらずに微調整に留めるようにしましょう。電源の電圧が本番時に変化することもあるので、楽器ごとに系統の違うコンセントを使用したり工夫することも、本番で慌てないコツです。


モニターの調整は遠慮なく
ステージ上では、他のパートの音を聞くためにモニター・スピーカーを使用します。
自分が演奏する時に特に聞きたい音を遠慮なくPAの人に伝えて、好みのバランスを作 るようにしましょう。
「ベースを多く返して欲しい」とか「ハイハットとスネアを大 きくして、キーボードを下げて欲しい」とか「ヴォーカルを中心に返して欲しい」な ど好みを簡潔に適確に伝えるようにしましょう。


ガムテープは必需品
ステージではテンションが上がって、予想外の動きをしてしまうものです。
シールドを踏んでしまってアンプからジャックが抜けてしまい音が出なくなって、恥ずかしい思いをしたことがある人も多いでしょう。エフェクターなどの足元のジャックまわりは特に入念にガムテープでしっかり固定しておきましょう。布製のガムテープだと油性ペンでセッティングなどを書き込めるので便利です。
モニタースピーカーにセットリスト(曲順表)や歌詞を貼り付けることもできます(笑)。ギタリスト、ボーカリスト


弦交換のタイミング

本番中は照明などの影響で控え室とのかなりの温度差があります。
弦は金属なので温度によって多少「伸び縮み」してしまいます。
本番中もMCの最中などコマメにチューニングする習慣をつけておくようにしましょう。弦は前日までに新品に交換しておくのも必須です。私はリハーサル後に新品に換えています。弦交換の際は弦をしっかり「伸ばして」おくことも忘れないようにしましょう。


PAに断ってからジャックを抜き差ししよう
リハーサル終了時など、アンプやDI(ダイレクト・ボックス)からジャックを抜き差しする際は、必ずPAの人のひと言断ってから抜き差しして下さい。場合によってはPAシステムがとんで、音が出なくなるだけでなくかなりの被害が出てしまいアコースティックギターますので注意しましょう。弁償モノにもなりかねません。


ステージではギター・スタンドを
一回のステージで複数のギターを使用する場合は必ずギタースタンドに立て掛けておくようにしましょう。アンプや壁に不用意に立て掛けておくと、ちょっとしたことで倒れてギターのネックが折れたり、事故につながる事もありますので気をつけて下さい。


野外での注意ポイント
晴れた日の野外ライブはこの上なく気持ちの良いものですが、直射日光は楽器や機材、アンプにとっては禁物ですので、なるべく日陰にセッティングするようにしましょう。風も大敵で、そよ風ていどの風でも、アンプの音は簡単に飛ばされて、聞こえなくなってしまいます。風避けを設けたりスピーカーを顔に向けるように置いたり工夫してみましょう。 また、気温25度以上では真空管にもダメージが出てしまいますので、アンプの後ろに扇風機などのファンを置いて冷やすようにしましょう。


「セッティング表」の書き方からライブ本番の注意事項などを思いつくままに書いてみました。
私の失敗体験に基づいて書いてみましたので、きっとみなさんのお役に立つこともあると思いますので、参考にしてみて下さい。



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