DTMソフトウェア対決&総集編
ギタリストの皆さんがDTMを導入しようとする時、「結局、何を買えばいいの?」という疑問にかならずぶつかると思います。 楽器屋さんに行くと実に様々な機材が並んでいて、自分には何が必要なのかわからなくなってしまったり、店員さんにもなかなか話せなかったりすることもありますよね。まずは 自分の目的をはっきりさせて、有効にお金を使いたいものです。たとえ既にパソコンを持っている人でもDTMを始めるためには決して安価とは言えない買い物をするわけですから、最低限の知識を持った上で間違いのない機材選びをして下さい。
1  どんなパソコンを買えばいいのかわからない!

● MACとWINDOWS

まずパソコンには大きくわけて2種類あります。
ここで説明することはデスクトップ型とかノート型という意味ではありません。
OSとは「オペレーティングシステム(Operating System)」の略で、パソコンを基本的に機能させるものの種類です。パソコンはOSがないと動きません。


「マックOS(オーエス)」というOSを搭載したアップルコンピューターというメーカーが販売している通称マッキントッシュと呼ばれるものと、「ウインドウズ〜」と呼ばれるOS(〜にはいろいろな種類がある、NTやXP、2000など)を搭載する様々なメーカーが販売しているもの、の2種類が現在の主流です。
基本的には両者のOSの互換性はなく、DTM用のソフトウェアを購入する場合はどちらのOS用のソフトウェアなのかを確認した上で購入しなければいけません。
最近は両OSに対応した「ハイブリッド版」というソフトウェアも出回っているようですが、ソフトウェアそのものがどちらか一方のOSにしか対応していないモノもあります。
もし自分の使いたいと思っているソフトウェアがどちらかのOSにしか対応していない場合は、そのOSを搭載したパソコンを購入しなければならないことになります。さらにそれぞれのOSには様々なバージョンがあり、自分の使いたいと思っているソフトウェアがどのOSのどのバージョンに対応しているかということも知っておかなければなりません。

新しくパソコンとソフトウェアを購入しようとしている人はあまり気にする必要がないのですが、既にパソコンを持っていてソフトウェアだけを購入しようとしている人は、自分のパソコンのOSとバージョンを把握しておかなければなりません。


● 知っておきたいパソコン用語
さてOSについてわかったところで、一応パソコンのその他の部分についても知っておきましょう。
DTMはハード(パソコン本体)とソフト(OSやDTMソフトなどのアプリケーション)が一体となった楽器と考えることが出来ますから、その楽器を使いこなす上で知っておいて欲しいことです。


◎CPU(シーピーユー)
パソコンの心臓部分であり様々な演算処理を行うところ。
小さなLSIのチップです。DTMソフトのほとんどが CPUの処理能力によってそのソフトのパフォーマンスが左右されます。
CPUの数値があがるほどその処理能力があがることであり、DTMをやるためにはここの数値が高ければ高いほどよいと言えます。ただしその分パソコンの値段も高くなってしまいますから、自分の使い方とフトコロ具合との相談で判断するしかありません。


◎メモリ
ここは文字どおりの記憶媒体ではなくOSやDTMソフトなどのアプリケーションの基本的な動作をつかさどる部分です。たくさんのソフトウェアを使おうとすればするほど、より多くのメモリが必要になります。
DTMソフトの多くは意外とたくさんのメモリ容量を必要とするものですから、自分のパソコンのメモリ容量が使いたいDTMソフトの推奨メモリ容量を上回っていても、メモリを多少なりとも余裕を持って増設しておくことをお勧めします。あまりにギリギリのメモリ容量だとソフトウェア自体が起動しなかったり、ソフトウェアの画面表示がおかしくなるなどの問題が起こることもあります。


◎ハードディスク
これは言わずと知れた記憶媒体の一つです。MTRにもよく搭載されていますね。
パソコンでは様々に処理したデータ(文字であったり画像であっ たり音声であったり、、、)を記録しておくところです。 ハードディスクの数値「〜ギガバイト(GB)」は大きいほど容量が大きいことを示すことはわかると思います。新しいパソコンでは最初にDTMを始める上で必要にして十分な容量のハードディスクを搭載しているものがほとんどのようです。使っていくうちに足りなくなってくるようでしたら、ハードディスクを後から増設することも可能です。
注意して欲しいのはハードディスクの「回転速度」です。よく5400rpmとか7200rpmとか表示してあります。数値が大きいほど回転速度が速いことを意味しますが、速い方がDTMソフトのパフォーマンスは確実にあがります。もちろん価格にも回転速度による差がありますが、ここはなるべく回転速度の速いものを選んだ方がよいと思います。

 この程度の知識さえおさえてしまえばもうパソコンは怖くありません。
 後はソフトウェアやそれにまつわる機材をそろえるだけです。
 「録音のススメ.2ギタリストの為の DTM講座」も参照してみてください。


 どんなソフトウェアがいいのかわからない
DTMソフトと一言でいってもその種類は実に様々です。
最も一般的なのはMIDIシーケンス&ハードディスクレコーディング統合ソフトが様々なメーカーからでていますが、最近ではオーディオループシーケンサーと呼ばれるものも多く見かけます。
またソフトサンプラーというものやソフトシンセといわれるモノもDTMソフトと呼べるかもしれません。
音楽制作ツールという観点からいえば MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフトとオーディオループシーケンサーとが挙げられると思います。
MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフト
従来はコンピューターの処理能力が今ほどよくなかったので、MIDIによる打ち込みをパソコンで行い外部音源や外部キーボードなどを演奏させるソフトが主流でした。
現在ではそれらの機能に加えてオーディオインターフェースを介してボーカルやギターなどの音をパソコンに録音して MIDIデータと生演奏の統合をはかったソフトが一般的になってきました。
オーディオループシーケンサー
こちらの方は上記のソフトとは異なり、もともとあるオーディオ素材を組み合わせたり加工したりすることで音楽を製作するのが基本で、ドラムやベース、ギター、キーボードさまざまなループ素材をつかって誰でも簡単に音楽が作れてしまうソフトです。とにかく ループ素材をトラックに張り付けるだけで、テンポやキーなどを合わせてくれるので音楽的知識がなくても音楽が作れてしまうことは驚きです。
ソフトサンプラー
様々なサンプル素材を読み込んで再生する「サンプラー」をパソコン用のソフトウェアにしたものです。ループ素材を扱う点では オーディオループシーケンサーと同じように思われがちですが、こちらはテンポやキーを合わせて再生するためにはかなり厄介な作業が必要となります。
MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフトにプラグイン(同時に使うこと)することで一種の特殊なサウンドの外部音源と捉えるような使い方が主流です。
ソフトシンセ
こちらも MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフトにプラグイン(同時に使うこと)することが主な使い方です。ヴィンテージと呼ばれるような往年のシンセサイザーの音色などをソフトウェアで復刻したものが多いようです。既に手持ちの MIDI音源の音色に物足りなさを感じている人や、往年の銘機のサウンドをどうしても手に入れたいキーボーディスト向きのソフトウェアだと思います。


これだけの事を理解していれば楽器屋さんへ行ってから迷ったり、とんちんかんな質問をしてお店の人にけむたがられる心配もありません!
もっともそれでも親切丁寧にアドバイスをしてくれるような楽器屋さんで買うべきなんですけど、、、。
DTMを始めるにあたって最も重要なソフトウェア選びです。できる限り多くの友達やお店の人にアドバイスを貰うようにして下さい。実際僕自身も仲のよい友達が使っているからという理由でDTMソフトを選びましたが、いろいろわからないことをその友達から教えてもらえたので本当によかったと思っています。

 2大ソフトウェア対決

MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフト
  VS   オーディオループシーケンサー
現在主流の 音楽制作ソフトウェアは上記の二つだと先に述べましたが実際それぞれのソフトウェアでどういうことができるのでしょうか?サウンドも聴いてみてくださ い。

a. MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフトを使ったデモテープ制作に挑戦!
 
バンドのデモテープ制作の流れを仮体験して下さい。
打ち込んだドラムに合わせて、次にベースを録音します

リズム隊の録音が出来たところで、アコースティックギターやエレキギターなどを録音していきます

最後にボーカルです


  ☆このようなやり方は「録音のススメ.2ギタリストの為のDTM講座」の時にも紹介しましたが、
 次に紹介するオーディオループシーケンサーとの違いを感じ取って下さい。



b. オーディオループシーケンサ−を使って簡単作曲に挑戦!


まとめ
このような使い方を紹介すると、ダンス系・クラブミュージック系のサウンドを作っていくには オーディオループシーケンサーが向いていて、生演奏を中心とした本格的な音楽制作にはMIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフトが向いているように思われますが、オーディオループシーケンサーにも生演奏を録音する機能を持つものもありますし、MIDIシーケンスソフト&ハードディスクレコーディング統合ソフトでもクラブミュージックを作り出しているプロミュージシャンがたくさんいます。
結局は自分の使いこなし方しだいで様々な音楽をつくれてしまうわけで、自分が持てる機材や楽器でいかに自分らしい音楽を表現するかということに苦心することこそが、一番大切だと思います。
今回はごく簡単なDTMの説明しかしていませんが、多少なりとも興味を持っていただければ幸いです。

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